留学先での「予想外の出会い」
留学中、私が一番印象に残っているのは、まったく予想していなかった出会いです。ある日、地元の図書館で勉強をしていると、隣に座った年配の男性が話しかけてきました。彼はリチャードという名前の退職した教師で、私が書いていた英語のメモに興味を持ったのです。
「どんな勉強をしているんだい?」と聞かれ、私は片言の英語で「留学生で、もっと英語を勉強したい」と答えました。すると彼は微笑みながら、「じゃあ、これから毎週この図書館で英語を教えてあげよう」と申し出てくれたのです。
リチャードとのセッションは週に1回、1時間。そこで学んだのは英語だけではありませんでした。アメリカの歴史や文化、彼自身の人生観についても話してくれ、異文化理解の深さを感じる貴重な時間になりました。
小さな挑戦が自信に変わる瞬間
ある週末、地元のフリーマーケットに行ったときのこと。友人たちと回っていると、売り子のおばあさんが「これは手作りの石鹸よ、買ってみない?」と声をかけてきました。
普段の私なら、英語でのやり取りが怖くてただ黙っているだけでしたが、その日は少し違いました。リチャードとの勉強を通じて、英語で話すことへの恐怖心が薄れていたのです。私は「どの香りがおすすめですか?」と尋ね、少しずつ会話を広げることができました。
その結果、他のブースでも積極的に話しかけ、手作りのアクセサリーを買ったり、地元の食べ物を試したりと、思いがけない楽しさを味わうことができました。この日、「言葉は世界を広げる道具だ」ということを実感しました。
留学で築いた「第二の家族」
留学生活の中で特に心温まる思い出は、ホストファミリーとの時間です。私を迎え入れてくれた家族は、とても親切で温かく、毎晩夕食時にはその日の出来事を話し合うのが恒例でした。
ある日、学校での課題がうまくいかず落ち込んで帰宅した私を、ホストマザーのキャロルが迎えてくれました。私が理由を話すと、彼女は「今日は特別なご褒美が必要ね」と言って、手作りのアップルパイを出してくれました。
その優しさに涙が止まらず、「あなたは私たちの家族よ」と言われたとき、心の底から留学に来てよかったと思いました。帰国後もキャロルたちとメールやビデオ通話で近況を伝え合い、まるで本当の家族のような絆が続いています。
留学が私に教えてくれたこと
留学の素晴らしさは、言葉やスキルを学ぶだけではありません。それ以上に、新しい視点や価値観、そして「どこに行っても自分で道を切り開ける」という自信を得られることです。
私は留学を通じて、自分の殻を破り、世界がどれだけ広いかを知ることができました。そして、自分一人では得られなかった経験や、これからの人生を豊かにする出会いを手に入れました。
あなたも「一歩」を踏み出してみませんか?
もし留学に興味があるなら、最初の一歩は情報収集から始めてみましょう。どんな国に行きたいのか、何を学びたいのか、少しずつ具体的に考えることで、留学は「夢」から「現実」に変わっていきます。
大切なのは完璧である必要はないということです。不安があっても、挑戦したい気持ちを持ち続ければ、必ず道は開けます。私の留学体験が、あなたの背中を少しでも押すきっかけになれば嬉しいです。
「新しい世界で自分を試してみたい」その気持ちが、すべての始まりです。